ビジョン
森林の過ちを、未来への希望に。
私たちは、かつて人間が一斉に植えた人工林がもたらす、保水力の低下、水質の悪化、河川流量の減少といった環境問題に正面から向き合います。
森林の現状を的確に捉え、針葉樹人工林を針広混交林へと誘導する過程で発生する間伐材を無駄なく活用し、自然林への穏やかな移行を支えることが、私たちの目指す未来です。
また、私たちは森の再生にとどまらず、地域社会に存在するあらゆる資源が循環する未来も描いています。
下水汚泥や食品残渣といった一見「廃棄物」とされるものも新たなエネルギー源と捉え、地域内で活用することで、自然の恵みと人々の暮らしが調和した循環型社会を目指します。
森が育む水、そして地域から生まれるエネルギーが私たちの生活を支え、次世代へ受け継がれていく——そんな持続可能なコミュニティの創造が、私たちのビジョンです。

ミッション

全国の人工林の約7割が手入れされずに放置され、山崩れや環境劣化のリスクが高まっています。
私たちは、衛星・ドローン・無人ヘリ・IoT等を活用して森林の状態を可視化し、常に最新のデータベースを維持・公開します。
その情報をもとに、間伐材の有効利用、防災、炭素固定、環境教育などの多様な取り組みを支援し、人工林から自然林への移行を後押しします。
さらに、私たちは森林以外の地域資源にも目を向けています。
下水汚泥や食品残渣などの未利用バイオマス資源を活用して水素等のクリーンエネルギーを生み出し、地域内でエネルギーの循環利用を実現します。
また、こうした取り組みには行政や企業だけでなく、地域の市民、学校、そして次世代を担う子どもたち一人ひとりの参加と協力が欠かせません。
私たちは専門家任せにせず、市民参加のプロジェクトや環境教育プログラムを推進し、技術と知恵を次世代へと継承します。
社長メッセージ

戦後の造林政策により、一斉に植えられたスギやヒノキの人工林は、今、手入れ不足により崩壊の危機に瀕しています。加えて、こうした人工林は、水源環境にも悪影響を与えており、保水力の低下、水質悪化、河川流量の減少が進んでいます。このまま放置すれば、山の荒廃とともに私たちの生活環境にも深刻な影響を及ぼすでしょう。
私たちは、「伐って植える」従来の林業モデルに代わり、針葉樹人工林を針広混交林へと導くという長期的視点に立ち、その過程で発生する間伐材を有効活用する道を提案します。それが森林再生の直接的手段ではなくとも、自然への穏やかな移行を支える重要な一歩と信じています。
森林は、命を守るインフラであり、地域と未来をつなぐ公共財です。私たちは、空間的かつ広域的な調査によって構築した「森林データベース」を通じて、森林の状態を可視化し、再生への確かな判断と行動を支える羅針盤を提供します。
そして、人工林の活用後には、自然林へと静かに還元していく。そんな優しい共生の形を、私たちは情報と提案で支えていきます。
さらに私たちは、森林再生とエネルギー循環を融合させ、地域の暮らしに新たな価値を創出したいと考えています。
森が育んだ水と、人々の生活から生まれる有機資源を活用して水素などのクリーンエネルギーを生み出し、それを地域の交通や生活に役立てる。
そんな循環の仕組みが各地に根付けば、エネルギーを「遠くから買う」時代から「自分たちで創る」時代へと転換できるでしょう。
それは、人と自然が優しく共生する社会への大きな一歩となるはずです。
この未来を実現するためには、行政や企業だけでなく、地域の市民、学校、そして次世代を担う子どもたち一人ひとりの参加と協力が欠かせません。
多様な担い手がそれぞれの立場で力を発揮し、知恵を持ち寄ることで、初めて持続可能な社会への道筋が開かれると信じています。
EPFJは、技術と地域社会を結ぶ橋渡し役として、データと経験を共有しながら、皆様と共に未来への挑戦を続けてまいります。
代表取締役 神谷稔
